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最近、読者の皆様から「日本の修士課程・博士課程プログラム」についての質問が増加していることを受け、読者の疑問にお答えする包括的な記事を作成いたします。この記事をお読みいただくことで、日本の大学の大学院プログラムの出願プロセスについて詳しく理解し、何より重要な奨学金制度についても把握できるでしょう。
この記事を読む前に、まだ「日本で教育を受けるべき8つの理由」の記事をご覧になっていない方は、ぜひ先にお読みいただくことを強くお勧めします。
大学院プログラムの出願条件
修士課程プログラムの出願条件
- 大学を卒業している、または最終学年で卒業見込みであること
博士課程プログラムの出願条件
- 修士課程プログラムを修了している、または最終学年で修了見込みであること
日本の大学院における学年暦について

日本では一般的に学年が4月に始まり、翌年3月まで続きます。そのため4月開始の修士課程・博士課程プログラムの数が多くなっています。しかし近年では、海外からの学生を受け入れる修士課程・博士課程プログラムの中に、9月~10月開始の多くのプログラムが存在しています。
出願プロセスは、選択したプログラムに応じて、大学への入学時期の6か月から1年前に開始されます。各大学には独自のスケジュールがあるため、出願予定のプログラムがある大学の出願スケジュールと学年暦を可能な限り事前に確認することをお勧めします。
日本の大学院プログラムの修業年限
| プログラム | 期間 |
| 修士課程プログラム | 2年 |
| 博士課程プログラム | 3年 |
| 医学博士プログラム | 4年 |
日本の大学院プログラムで日本語能力は必要?

一般的に、海外からの学生を受け入れるプログラムに出願する場合、日本語を知る必要はなく、英語ができれば十分です。ただし、日本国内から修士課程・博士課程プログラムに出願する場合は、日本人学生と同じプログラムに出願する必要があるため、一般的に日本語能力が必須となります。
出願プロセス

出願プロセスは、出願する大学、プログラム、奨学金の種類によって異なるため、各プログラムごとに出願プロセスを個別に確認する必要があります。本記事では、出願プロセスについて概要をお伝えし、理解を深めていただきます。
1. 研究したいテーマを決定する
修士課程・博士課程プログラムに出願する際は、単に大学名だけでなく、関心のある研究を行える学術指導教員がいるプログラムに応じて選択する必要があります。奨学金プログラムだからといって関心のない分野を選択すると、学術指導教員とのコミュニケーションに問題が生じる可能性があり、研究計画の作成に困難を感じ、入学が決まったプログラムを中途で諦めざるを得なくなる可能性があります。
出願プロセスとプログラム開始後の研究プロセスを自身にとって容易で楽しいものにするために、バックグラウンドと少しでも関連があり、非常に興味を持ち、その分野の最新動向に精通している研究テーマを決定することをお勧めします。
2. 学術指導教員を見つける

研究したいテーマを大まかに決定した後、次に学術指導を行う教員を見つけます。学術指導教員は将来の学術キャリアに影響する最も重要な要因の一つであるため、学術指導教員を選択する際は慎重に検討することをお勧めします。
学術指導教員を探す際に活用できるウェブサイト
以下のウェブサイトを活用して、候補となる学術指導教員が研究したいテーマであなたを支援できる学術的な適性を持っているかどうかを調査できます。
学術指導教員を決定する際に注意すべき点
1. 海外経験のある学術指導教員を選ぶ
候補となる学術指導教員が日本国外で短期間でも学術的な経験を持っている場合、あなたにとって非常にポジティブな影響を与えるでしょう。学術指導教員が海外生活経験者として、海外での生活の困難さを想像できる知識を持っており、あなたに共感を示し、可能な限り支援しようとするでしょう。
海外での学術経験を持つ指導教員は、英語を流暢に話す可能性が高く、異なる文化とのコミュニケーションに開放的な国際的視点を持つ可能性も高いです。
2. 学術指導教員の研究グループに外国人留学生がいることに注意する
研究グループに現在または過去に外国人留学生がいることは、学術指導教員と研究グループの他のメンバーが海外からの外国人学生に慣れている指標となります。少なくとも、その研究グループに初めて参加する外国人留学生にならないため、幸運と言えるでしょう。
ただし、外国人留学生としてその研究グループで快適に研究できるかをより具体的に把握するために、現在所属している、あるいは卒業した外国人留学生に連絡を取り、情報を得ることをお勧めします。
3. 学術指導教員の研究グループに多数の博士学生とポスドクがいることに注意する
最高品質の学術指導教員を選んだとしても、学術指導教員は多忙であるため、あなたの教育で最も大きな役割を果たすのは研究グループの経験豊富な博士学生とポスドクです。研究であなたを密接に指導する博士学生とポスドクが十分な数いない場合、多忙なスケジュールの中で学術指導教員から直接指導を受ける必要があり、これは研究プロジェクトの進行速度を遅らせることになります。
4. 修士・博士学生が時間通りに卒業しているかを調査する
一部の学術指導教員は、自分の研究分野で有名な雑誌にのみ論文を発表しています。修士・博士学生のプロジェクトがまだ有名な雑誌に掲載されるレベルに達していない場合、希望するレベルに達するまで学生にプロジェクトを継続するよう求めることがあります。これは高品質な論文を出版する観点からは良く見えますが、人生から1〜2年を失うことになるため注意が必要です。奨学金を受けている場合、修士・博士プログラムを延長したために奨学金が打ち切られる可能性も非常に高いです。あなたも指導教員も延長に賛成であれば、指導教員に資金源の確保について支援を求めることができます。
5. 卒業後の目標について学術指導教員と合意を得る
卒業後に就職するのか、アカデミアに残るのか、母国に帰るのか、日本でキャリアを目指すのかといった事項を出願段階で明確に話し合うことをお勧めします。日本で就職する場合、研究に使うべき時間の一部を就職活動に使う必要があります。一部の教員は研究のみに集中することを望むため、修士・博士プログラム中の就職活動を歓迎しない場合があります。最初からこれらの事項を話し合えば、今後起こり得る問題を回避できますし、目標と合わない学術指導教員であることが確信できれば、他の教員とコンタクトを取ることができます。
6. 研究グループの他のメンバーのプライベート時間について情報を得る
世界のどこでも同様に、日本でも特に実験ベースの研究グループの間で、厳しい条件下で働かされる博士学生と学術スタッフが存在します。研究グループに参加する前に、そのグループで現在研究を行っている人々に週末休暇を取っているか、夏に何日間休暇を取っているかを必ず質問してください。
7. 学術指導教員と研究グループの他のスタッフとの関係を知る
研究パフォーマンスに影響する最も重要な要因の一つは、研究グループ内の人間関係です。日本で最もよく見られる問題の一つは、同じ研究グループ内の教授と准教授の関係が悪化していることです。准教授から指導を受けているが、すべての決定を教授が最終的に行う場合、毎日が相反する意見を理解することで過ぎ去り、研究で進歩することができません。研究に使うべき時間が人間関係の中で無駄になってしまいます。そのため、できれば研究グループの他の学生とコンタクトを取り、スタッフ間の人間関係について情報を得てください。
3. 学術指導教員と共に研究計画を作成する

大学に出願する前に、学術指導教員の受け入れ承諾を得ることが必要です。指導教員が決まりましたら、速やかに連絡を取り、研究内容への関心と研究グループに参加したいという強い希望を伝えるメールを送ってください。
過去にどのようなテーマで研究を行ったか、過去に得た経験を活用して学術指導教員の研究グループでどのような研究を行いたいか、この件について学術指導教員からどのような支援を望むかを理解しやすい形で表現する必要があります。もちろん、これらを表現するためには学術指導教員が発表した論文を詳細に読む必要があります。「日本に行きさえすれば何とかなる」といった姿勢で取り組めば、コンタクトを取った教員はあなたを重視せず、返答しない可能性があります。
また、学術指導教員に求めることだけでなく、あなたも学術指導教員の研究にどのように貢献できるかを示すことをお勧めします。学術指導教員と「Win-Win」関係を築くことができれば、非常に意欲的にあなたを支援してくれます。あなたを負担と見なした場合、支援に対してあまり意欲的でない可能性があります。
- 学術指導教員の論文を読んで研究分野を理解する
- 日本人にとって敬意は非常に重要であるため、非常に敬意を込めた表現でメールを書く
- なぜ他の教員ではなく、その教員を学術指導教員として選択したのかの根拠を具体的に示す
- 学術指導教員の研究への興味を示すため、学術指導教員の研究テーマと関連して行える新しい研究プロジェクトを提案する
- 論文や学会発表などの学術的成果があれば、必ず学術指導教員と共有する
- 所属している大学から推薦状を出せる教員がいる場合は、その推薦状をメールに添付することが望ましい
- 学術指導教員に求めることに加えて、学術指導教員に貢献できることも示して「Win-Win関係」を構築する
学術指導教員があなたを受け入れる場合、話し合った内容に沿って研究計画の作成を求められるか、準備された研究計画をあなたに送付し、その件についてあなたの意見も聞いて共同で研究計画を作成する場合があります。
4. 必要書類を準備する

学術指導教員と合意した後、大学に正式に出願するために出願書類を準備する必要があります。出願するプログラムによって求められる書類は異なりますが、一般的に以下の書類が求められます:
- 出願書
- 学士号卒業証書(または仮卒業証明書)
- 学士課程成績証明書
- 修士号卒業証書(または仮卒業証明書)→ 博士課程プログラム用
- 修士課程成績証明書 → 博士課程プログラム用
- 推薦状
- 卒業論文要旨
- 研究計画書(候補となる学術指導教員と作成したもの)
- 英語能力証明書(TOEFL、TOEIC、またはIELTS)
- 履歴書
- パスポートのコピー
- 入学試験料支払い証明書
5. 入学試験の準備

入試プロセスはプログラムによって異なります。一部のプログラムでは、出願書類のみに基づいて合否を決定します。一方、他のプログラムでは、出願書類に加えて入学試験も実施し、これらの総合評価によって合否を判断します。入学試験には、一般的に面接が課されますが、筆記試験も併せて行うプログラムもあります。
6. 合格後のビザ手続きを完了する

提出した書類と入学試験に基づく評価の結果合格した場合、次のステップとしてビザ手続きを完了する必要があります。学校から在留資格認定証明書(Certificate of Eligibility – COE)が送付され、この書類で母国の日本大使館でビザ申請を行います。留学ビザを取得した後、日本に来る準備が整います。
出願方法

1. 日本国外からの出願
海外在住者が一般的に選択する出願方法です。この方法で出願する場合、外国人留学生として扱われ、外国人留学生向けの様々な奨学金制度を利用することができます。日本国内から出願するよりも、合格の可能性が高くなる傾向があります。
2. 日本国内からの出願
特別な事情がない限り、この出願方法は選ばないでください。日本国内から出願する場合、日本人学生と同じ立場で評価され、同じ試験を受けなければなりません。これらの試験は主に日本語で実施されます。さらに、MEXT奨学金をはじめとする、日本国外から出願する国際学生向けの奨学金も利用できません。
- 日本人学生と同じ条件: 日本国内から出願する場合、日本人学生と同じ土俵で評価され、主に日本語で行われる試験を受ける必要があります。
- 奨学金の制限: 日本国外から出願する留学生が利用できる文部科学省(MEXT)奨学金などの主要な奨学金制度が利用できません。
そのため、日本国内からの出願は外国人学生にとって非常にハードルが高く、不利な点が多いのが現実です。もし「日本に行ってから日本語を学び、出願しよう」と考えているなら、その考えは見直すことを強くおすすめします。
日本の大学院プログラムの学費
以下の表は、日本の修士課程・博士課程における平均的な年間学費を示しています。実際の金額は大学によって異なるため、志望する大学院プログラムの公式ウェブサイトで必ず確認してください。
| 修士課程 | 入学金(円) | 授業料(円) | 合計(円) |
| 国立大学 | 282,000 | 535,800 | 817,800 |
| 私立大学 | 201,752 | 798,465 | 1,000,217 |
| 博士課程 | 入学金(円) | 授業料(円) | 合計(円) |
| 国立大学 | 282,000 | 520,800 | 802,800 |
| 私立大学 | 192,686 | 604,592 | 797,278 |
奨学金制度

次に、多くの方が関心を持つ奨学金についてご紹介します。日本で修士・博士課程において利用できる奨学金は数えきれないほどあります。奨学金の中には、プログラムへの出願と同時に応募できるものと、合格後に応募可能なものがあります。合格後に申請できる奨学金には、日本に渡航する前に応募可能なものと、学生ビザで来日した後に応募するものの両方があります。
奨学金は、文部科学省(MEXT)や日本学生支援機構(JASSO)といった政府機関、大学、民間団体など、さまざまな機関から提供されています。特に、日本にはアジア出身の留学生が多いため、学生の多様性を高める目的で、ヨーロッパ出身の学生に対して優遇措置が取られるケースもあります。
奨学金の種類
文部科学省(MEXT)国費外国人留学生奨学金
日本で修士・博士課程において応募できる文部科学省(MEXT)国費外国人留学生奨学金には、以下の2種類があります。
1- 大使館推薦による募集
この奨学金の申請は2段階で行われます。
- 第1段階:応募者が居住する国の日本大使館または総領事館に出願します。
- 第2段階:第1段階を通過した場合、志望する修士・博士課程の大学から「合格通知書」を取得し、それを大使館(または総領事館)に提出します。その後、大使館は合格通知書とともに候補者を日本の文部科学省(MEXT)に推薦します。
毎年、各国から一定数の学生が選ばれます。出願は通常4月頃に始まり、最終結果は翌年1月に発表されます。
大使館推薦MEXT奨学金の詳細情報については、こちらをクリックしてください
2- 大学推薦による応募
この奨学金では、志望する大学を通じて出願します。
- まず、受け入れ可能な教員を探し、その教員と研究計画を作成して大学に出願します。
- その後、大学がMEXTに推薦し、採択されれば奨学金を受けることができます。
出願は通常9月頃に始まり、結果は翌年8月に発表されます。合格者は9月に来日します。
プログラムによっては、最初に研究生として受け入れられる場合と、直接修士・博士課程に進学できる場合があります。出願前に必ず確認してください。
大学推薦により応募できるMEXT奨学金の対象となっている修士課程および博士課程の一部は以下のとおりです。
大学独自の奨学金
一部の大学では、外国人留学生を増やすことや、修士・博士課程の学生不足を補うことを目的に、独自の奨学金を提供しています。出願前に志望大学の奨学金制度を確認することをおすすめします。
学術指導教員が提供する奨学金
企業との共同研究プロジェクトを持つ一部の教員は、大きな研究予算を持っている場合があります。その場合、学生をプロジェクトに参加させ、そこから奨学金を支給することもあります。遠慮せず、指導教員に利用可能な制度があるか相談してみてください。
JASSO奨学金
合格後、大学を通じて日本学生支援機構(JASSO)が提供する奨学金に応募できます。これは日本に渡航する前や渡航後に申請可能です。
民間団体が提供する奨学金
多くの民間団体も外国人留学生向けの奨学金を提供しています。
- 推薦状が必要なもの
- 推薦状が不要で自由に応募できるもの
の2種類があります。条件は各奨学金によって異なります。
適切な奨学金の見つけ方
1. まず、入学した大学の外国人留学生オフィスから応募可能な奨学金について情報を得る
2. 以下のリソースを活用する:
まとめ
この記事では、日本の修士・博士課程に出願するまでの流れをざっくりご紹介しました。大事なポイントは、「大学」に出願しているというよりも「一緒に研究したい先生」に出願している、ということです。大学はあくまでその仲介役にすぎません。
だからこそ、有名大学だからといって全然興味のない研究室を選んでしまうと、自分も大変だし先生にも迷惑をかけてしまいます。ぜひ、自分が本当にやりたい研究テーマと合う先生を見つけてくださいね。
みなさんの出願がうまくいくことを心から応援しています!質問があれば、SNSからでも、下のお問い合わせフォームからでも気軽に送ってください。
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